妥協
「妥協するしかない」などのように使う「妥協」という言葉。
「妥協」は、音読みで「だきょう」と読みます。
「妥協」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「妥協」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
妥協の意味
「妥協」には次の意味があります。
・対立していた者の一方が他方に、あるいは双方が譲ることで意見をまとめること。(出典:大辞林 第三版)
「妥協」は、要求を完全に通そうとするのではなく、お互いまたは片方が一部譲って折り合いをつけることを言います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・適当なところで妥協して、十何本目かにもちこまれた原稿を掲載することにした。
(出典:森村誠一『科学的管理法殺人事件』)
・でも、彼が言うように、ある程度の妥協は仕方ないのかもしれない。
(出典:雫井脩介『クローズド・ノート』)
・こういう議論の常として、八方うまくおさまるように妥協案というのができた。
(出典:フレドリック・ブラウン『73光年の妖怪』)
・私は妥協的に好きになってこんにちに至るのだが、しかしいっしょに暮しながら見ていると面白いものである。
(出典:赤瀬川原平『じろじろ日記』)
・アトラス七世の静かな口調は、しかし全く妥協の余地を示していなかった。
(出典:光瀬龍『百億の昼と千億の夜』)
類語
・折り合い(おりあい)
意味:互いに譲り合って一致点をみつけること。(出典:大辞林 第三版)
・譲歩(じょうほ)
意味:自分の考え、主義の一部または全部をまげて他の意見に従うこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・歩み寄り(あゆみより)
意味:互いに譲り合って、双方の主張や条件を一致する方向に近づけること。あゆみあい。(出典:大辞林 第三版)
・折れる(おれる)
意味:相手に対する自分の主張をやわらげて相手の言い分を聞き入れる。譲歩する。(出典:大辞林 第三版)
・折衷(せっちゅう)
意味:二つ以上の考え方や事物から、それぞれのよいところをとって一つに合わせること。(出典:大辞林 第三版)