一目散
「一目散に逃げる」などのように使う「一目散」という言葉。
「一目散」は、音読みで「いちもくさん」と読みます。
「一目散」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「一目散」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
一目散の意味
「一目散」には次の意味があります。
・わき目もふらずに走るさま。(出典:デジタル大辞泉)
「一目散に逃げる」で「わき目もふらずに走って逃げる」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・さっきの修理技師が一目散に走って、こっちへ戻ってくるところだった。
(出典:ジェイムズ・ブリッシュ『宇宙都市シリーズ(全4巻) 3 地球人よ、故郷に還れ』)
・門が見えると 弟も妹も自分の手を離れて一目散にかけて行つた。
(出典:千家元麿『自分は見た』)
・本来なら、もう今ごろは階段に出て、一目散に走り下りているはずなのに。
(出典:カフカ/谷友幸訳『アメリカ』)
・おしっこがしたいのかな、と思って車を降りたらあなたに向かって一目散。
(出典:新堂冬樹『忘れ雪』)
・彼は少しも早くその場を逃れようと、一目散にかけ出すのであった。
(出典:アンダスン/山屋三郎訳『ワインズバーグ・オハイオ』)
類語
・一直線(いっちょくせん)
意味:少しのゆがみもないこと。まっすぐ。(出典:デジタル大辞泉)
・逸散(いっさん)
意味:わき目もふらず一生懸命に走ること。(出典:デジタル大辞泉)
・一散(いっさん)
意味:一目散に走ること、わき目も振らずがむしゃらに走ること。(出典:実用日本語表現辞典)
・脱兎の如く(だっとのごとく)
意味:一目散に逃げていく兎のような様子(出典:実用日本語表現辞典)
・なりふり構わず(なりふりかまわず)
意味:相手の意向を無視して、物事を行うさま(出典:Weblio類語辞書)