蚊帳の外
「蚊帳の外に置かれる」などのように使う「蚊帳の外」という言葉。
「蚊帳の外」は、「かやのそと」と読みます。
「蚊帳の外」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「蚊帳の外」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
蚊帳の外の意味
「蚊帳の外」には次の意味があります。
・無視され、不利な扱いを受けること。また、物事に関与できない位置に置かれること。内情がわからない立場に置かれること。(出典:デジタル大辞泉)
夜寝るとき蚊帳に入れてもらえないことによって、蚊に刺されてしまうという様子にたとえて、「無視されること」「仲間はずれにされること」などの意味で用いられます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・事件に巻き込まれたといっても、本質的には蚊帳の外に置かれていた気分だ。
(出典:片山憲太郎『電波的な彼女1』)
・われらが承るのは雑用だけで、大事の御用においては蚊帳の外だ。
(出典:藤沢周平『漆(うるし)の実のみのる国(上)』)
・四人には謎めいた連帯感があり、私は蚊帳の外であった。
(出典:森見登美彦『四畳半神話大系』)
・有力情報を出した途端に別の班が組まれ、情報を得た人間が蚊帳の外におかれるのは、警察組織では珍しいことではない。
(出典:奥田英朗『邪魔』)
・「真生子さんは黙っていて」 当事者の一人である真生子さんを蚊帳の外に押し出すなんて、どう考えても間違っている。
(出典:今野緒雪『マリア様がみてる 34 リトル ホラーズ』)
類語
・村八分(むらはちぶ)
意味:一般に仲間はずれにすること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・除け者(のけもの)
意味:仲間から遠ざけられた者。仲間はずれ。(出典:デジタル大辞泉)
・局外者(きょくがいしゃ)
意味:その事件や仕事に関係ない立場の人。当局者以外の人。部外者。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・離群(りぐん)
意味:仲間から離れること。仲間はずれになること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・聾桟敷(つんぼさじき)
意味: 関係者でありながら情報や事情などを知らされないこと。(出典:デジタル大辞泉)