断末魔
「断末魔の叫び」などのように使う「断末魔」という言葉。
「断末魔」は、音読みで「だんまつま」と読みます。
「断末魔」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「断末魔」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
断末魔の意味
「断末魔」には次の意味があります。
・息を引き取るまぎわ。臨終。(出典:デジタル大辞泉)
「断末魔の叫び」は「臨終の際の叫び」という意味になります。
「末魔」とは梵を音写した言葉です。
人の体内にある特殊な急所で、これに何かが触れると死んでしまうと言われています。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・あなた、その二人の断末魔の顔や身体の部分の腫れを指摘していたわね。
(出典:和田はつ子『虫送り』)
・長く尾を引いた、断末魔の呼吸がまだ消えやらず空中に残っているだけだ。
(出典:レマルク/蕗沢忠枝訳『西部戦線異状なし』)
・ラジオによって日本がいま断末魔の苦悶にのたうっていることを知った。
(出典:森村誠一『新・人間の証明(下)』)
・断末魔の苦しみという言葉があるが、本人は案外にも楽なものだと思った。
(出典:井伏鱒二『黒い雨』)
・おそらく馬左衛門に断末魔の声をたてさせることを恐れたのだろう。
(出典:山田風太郎『風来忍法帖』)
類語
・臨終(りんじゅう)
意味:人が死のうとするまぎわ。死にぎわ。(出典:デジタル大辞泉)
・今際の際(いまわのきわ)
意味:臨終の時。死にぎわ。最期の時。 (出典:精選版 日本国語大辞典)
・最期(さいご)
意味:命の終わるとき。死にぎわ。(出典:デジタル大辞泉)
・往生際(おうじょうぎわ)
意味:死にぎわ。死ぬまぎわ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・末期(まつご)
意味:命の終わる時期。人の死にぎわ。(出典:精選版 日本国語大辞典)