庭
「庭の手入れ」などのように使う「庭」という言葉。
「庭」は、訓読みで「にわ」と読みます。
「庭」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「庭」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
庭の意味
「庭」には次の二つの意味があります。
1 屋敷内で、ある広さをもって空けてある地面。
2 物事の行われる場所。神事・行事などの行われる場所。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
庭の意味①「屋敷内で、ある広さをもって空けてある地面。」
「庭」の一つ目の意味は「屋敷内で、ある広さをもって空けてある地面。」です。
家の中にある、建物で覆われていない一定の広さの空間を指します。
「庭園」との違いとして、「庭園」は庭のなかでも鑑賞を目的に手入れされたものを表すために使われます。
また「公園」との違いは、「庭」が個人が屋敷内に作るものであることに対し、「公園」は国や自治体が憩いの場として定めた土地を指します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼は広い庭の中央にガラス工場を建てはじめたのです。
(出典:江戸川乱歩『鏡地獄』)
・わずかな庭のスペースをへて、敷地の南側で接している隣家との境界だ。
(出典:片岡義男『道順は彼女に訊く』)
・庭の隅の金網の中には白いレグホオン種の鶏が何羽も静かに歩いてゐた。
(出典:芥川竜之介『歯車』)
・この一九六七年の2ドアは、ある家の庭に長いあいだ停めたままだった。
(出典:片岡義男『頬よせてホノルル』)
類語
・石庭(いしにわ・せきてい)
意味:庭木をほとんど使わないで、岩・石・砂でつくられた庭。(出典:デジタル大辞泉)
・内庭(うちにわ・ないてい)
意味:屋敷内で、建物に挟まれたり囲まれたりした庭。中庭。(出典:デジタル大辞泉)
・箱庭(はこにわ)
意味:浅い箱に土や砂を入れ、小さい橋・家・人形などを置き、木や草を植え、庭園・山水などに模したもの。(出典:デジタル大辞泉)
・公園(こうえん)
意味:市街地などに設けられた公共施設としての庭園や遊園地。(出典:デジタル大辞泉)
庭の意味②「物事の行われる場所。神事・行事などの行われる場所。」
「庭」の二つ目の意味は「物事の行われる場所。神事・行事などの行われる場所。」です。
比喩的に用いられることが多く、たとえば「学びの庭」は「学ぶ場所」という意味になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・近所の古民家が学びの庭になっている。
・教えの庭で学んだことが、とても役に立った。
・祭りの庭で神事が行われる。
・散歩とは哲学の庭を鑑賞するに近しい。
類語
・園(その)
意味:果樹・花・野菜などを植えた一区画の土地。またる物事が行われる場所。(出典:デジタル大辞泉)
・舞台(ぶたい)
意味:腕前を見せる場所。活躍の場所。小説などで設定された時代や状況など。(出典:デジタル大辞泉)
・扉(とびら)
意味:窓・出入り口・戸棚などにつける開き戸の戸。(出典:デジタル大辞泉)
・空(そら)
意味:頭上はるかに高く広がる空間。また、心の状態。心持ち。心地。(出典:デジタル大辞泉)