鶏鳴狗盗
「鶏鳴狗盗が邸宅に乗り込む」などのように使う「鶏鳴狗盗」という言葉。
「鶏鳴狗盗」は、音読みで「けいめいくとう」と読みます。
「鶏鳴狗盗」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「鶏鳴狗盗」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
鶏鳴狗盗の意味
「鶏鳴狗盗」には次の意味があります。
・鶏(にわとり)の鳴きまねをして人を欺いたり、狗(いぬ)のように忍び込んで物を盗むことしかできない者の意で、つまらないことしかできない下賤(げせん)な者をいう。
(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
「鶏鳴」は「鶏が鳴くこと」、「狗盗」は「犬のように物を盗むこと」を意味し、くだらないことしかできないつまらない人物のことを指します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼は僅に鶏鳴狗盗の雄たるに過ぎず(出典:鳥谷部春汀『老ハイデルベルヒ』)
・この新たに得た鶏鳴狗盗を引きつれて早朝に宿を出たが
(出典:中里介山『大菩薩峠』)
・鶏鳴狗盗でも使いようによっては役に立つ。
類語
・竹頭木屑(ちくとうぼくせつ)
意味:竹の切れ端と木のくず。そのような細かなこと、小さなこともおろそかにしないたとえ。(出典:四字熟語を知る辞典)
・下賤(げせん)
意味:身分が低いこと。身分の卑しいさま。また、その人。げす。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・卑賎(ひせん)
意味:地位・身分が低いこと。人としての品位が低いこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・下衆(げす)
意味:身分や素姓の卑しい人。下賤(げせん)の人。(出典:精選版 日本国語大辞典)