風来坊
「まるで風来坊だ」などのように使う「風来坊」という言葉。
「風来坊」は、音読みで「ふうらいぼう」と読みます。
「風来坊」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「風来坊」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
風来坊の意味
「風来坊」には次の意味があります。
・どこからともなくやって来る人。また、身元が知れず、一つ所にとどまらない人。
(出典:デジタル大辞泉)
「風来坊」とは「風来人」や「風来者」ともいわれることがあります。
住所が不定で、土地から土地を渡り歩く自由な人をあらわします。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・思いもかけない風来坊が吾輩の懐中へ転がり込んで来る段取りになった。
(出典:夢野久作 『風来爆弾太平記』)
・風来坊の咲子を憎んだり、さげすんだりしていることはないのである。
(出典:坂口安吾 『明治開化 安吾捕物』)
・降旗は完全なる風来坊になってしまった。
(出典:京極夏彦 『狂骨の夢』)
・はじめてこの家にやってきた風来坊であることも忘れていた。
(出典:山田風太郎 『忍者月影抄』)
・この正体の知れない風来坊をひややかな眼で迎えている。
(出典:林不忘 『丹下左膳』)
類語
・流離(さすらい)
意味:あてもなくさまようこと。(出典:デジタル大辞泉)
・流浪(るろう)
意味:住むところを定めず、さまよい歩くこと。(出典:デジタル大辞泉)
・旅烏(たびがらす)
意味:定住しないで旅から旅に日を送る人。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・放浪者(ほうろうしゃ)
意味:あてもなくさまよう人。(出典:デジタル大辞泉)
・惑者(まどいもの)
意味:所定めず、さまよいあるく者。(出典:精選版 日本国語大辞典)