待ち惚け
「待ち惚けをくらう」などのように使う「待ち惚け」という言葉。
「待ち惚け」は、訓読みで「まちぼうけ」と読みます。
「待ち惚け」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「待ち惚け」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
待ち惚けの意味
「待ち惚け」には次の意味があります。
・待っている相手がついに来ないこと。まちぼけ。(出典:デジタル大辞泉)
「惚ける」は「知覚のにぶった状態」あるいは「夢中になっている状態」を意味します。
「待ち惚け」は、来ない相手を待つ人をどこか滑稽に思わせる響きのある言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・今川は五日目の待ち惚けを覚悟した。
(出典:京極夏彦『鉄鼠の檻』)
・壁に手を突きながら、あたしをジーッと見つめて待ち惚け。
(出典:入間人間『電波女と青春男 第4巻』)
・何時間も待ち惚けで、約束を反古にされたんだって気づいた時は自分でも驚くぐらいに頭に血がのぼったわ。(出典:奈須きのこ『月姫 黎明の月(アルクェイド・グッドエンド)』)
・といっても、あなたがマンションを訪ねていなければ、この手紙を読んでいなければ、私はまた待ち惚け。(出典:新堂冬樹『忘れ雪』)
・触れるだけで水滴がつきそうな湿った風が、待ち惚けを食った十数人の男たちに残された。(出典:福井晴敏『終戦のローレライ(下)』)
類語
・糠喜び(ぬかよろこび)
意味:あてがはずれて、あとでがっくりするような一時的な喜び。(出典:デジタル大辞泉)
・期待外れ(きたいはずれ)
意味:心待ちにしていたような結果にならないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・徒労(とろう)
意味:むだな骨折り。無益な苦労。(出典:デジタル大辞泉)
・空頼み(からだのみ)
意味:あてにならない頼みごと。そら頼み。(出典:デジタル大辞泉)
・水疱に帰する(すいほうにきする)
意味:努力のかいもなく全くむだに終わる。(出典:デジタル大辞泉)