箱入り娘
「大切な箱入り娘」などのように使う「箱入り娘」という言葉。
「箱入り娘」は、訓読みで「はこいりむすめ」と読みます。
「箱入り娘」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「箱入り娘」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
箱入り娘の意味
「箱入り娘」には次の意味があります。
・めったに外へも出さないようにして、家庭の中で大事に育てられた娘。(出典:デジタル大辞泉)
江戸時代、大切なものを箱に入れる習慣があったことから、大切に育てられた娘を「箱入り娘」というようになったとされています。
現代では「世間知らずのお嬢様」というような意味で使うこともあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼女のような箱入り娘が何を知るものではない。
(出典:ウルフ/大澤実訳『ダロウェイ夫人』)
・何の疑問もなく言うところが、いかにも箱入り娘の文枝らしかった。
(出典:熊谷達也『邂逅(かいこう)の森』)
・なるほど、新三はお松のような、世間知らずの箱入り娘がポーッとしそうなよい男だ。
(出典:横溝正史『人形佐七捕物帳 12』)
・父親の意向に沿って箱入り娘として花嫁修業に勤しむことを潔しとはしなかった。
(出典:東川篤哉『謎解きはディナーのあとで』)
・もし箱入り娘で、どうにも手をつけるきっかけがないというような人がありましたら、おっしゃってみてください。
(出典:駒田信二『中国怪奇物語(妖怪編)』)
類語
・御嬢様(おじょうさま)
意味:何不自由なく育てられて世間の苦労を知らない女性。(出典:デジタル大辞泉)
・令嬢(れいじょう)
意味:貴人の娘、また、他人の娘を敬っていう語。(出典:デジタル大辞泉)
・秘蔵っ子(ひぞうっこ)
意味:非常に大切にかわいがっている子。(出典:デジタル大辞泉)
・愛娘(まなむすめ)
意味:かわいがっている娘。(出典:デジタル大辞泉)
・愛し子(いとしご)
意味:かわいがっている子供。(出典:デジタル大辞泉)