拘泥
「過去に拘泥する」などのように使う「拘泥」という言葉。
「拘泥」は、音読みで「こうでい」と読みます。
「拘泥」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「拘泥」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
拘泥の意味
「拘泥」には次の意味があります。
・こだわること。必要以上に気にすること。(出典:デジタル大辞泉)
他に選択肢があるにも関わらず、一つのことにこだわることを意味します。
「拘」と「泥」はどちらも「こだわる」を意味する漢字です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・それが肉親のものであっても、いつまでも死に拘泥してはいられない。
(出典:坂東眞砂子『旅涯ての地(下)』)
・女の美醜に拘泥したい。
(出典:田辺聖子『ブス愚痴録』)
・あられもない姿を見られていることに、いまになって拘泥しているのだ。
(出典:笹沢左保『地獄を嗤う日光路』)
・他人がいくら拘泥しても自分は拘泥せぬのが一つの解脱法である。
(出典:夏目漱石『野分』)
・生きるというのは、そういう過去に拘泥することじゃないのだ。
(出典:福永武彦『忘却の河』)
類語
・執着(しゅうちゃく)
意味:一つのことに心をとらわれて、そこから離れられないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・固執(こしつ)
意味:あくまでも自分の意見を主張して譲らないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・執心(しゅうしん)
意味:ある物事に心を引かれて、それにこだわること。(出典:デジタル大辞泉)
・固着(こちゃく)
意味:同じ所にとどまって、そのままの状態で定着すること。(出典:デジタル大辞泉)
・こだわる
意味:ちょっとしたことを必要以上に気にする。気持ちがとらわれる。拘泥する。(出典:デジタル大辞泉)