属性
「属性を示す」などのように使う「属性」という言葉。
「属性」は、音読みで「ぞくせい」と読みます。
「属性」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「属性」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
属性の意味
「属性」には次の二つの意味があります。
1 事物が本質的にもっている性質。
2 形而上学で、精神的実体や物質的実体に不可欠なもの。(出典:精選版 日本国語大辞典)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
属性の意味①「事物が本質的にもっている性質。」
「属性」の一つ目の意味は「事物が本質的にもっている性質。」です。
例えば「ゴムの属性は弾力性」といったような、特徴を表すときに使います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・たとえ二つのものは判別されても、二つのものの独自の属性は失われる。
(出典:寺田寅彦『耳と目』)
・これで大きな四つの属性全てが少しずつ盃み始めている事は分かったか?
(出典:鎌池和馬『とある魔術の禁書目録 第20巻』)
・完成した後に付けられる名前は、その属性の一部を示していることが多い。
(出典:佐島勤『魔法科高校の劣等生 11 来訪者編 <下>』)
・見かけからすると猫に似ているが、巫女子ちゃん、動物属性は犬らしい。
(出典:西尾維新『クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識』)
類語
・性質(せいしつ)
意味:もって生まれた気質。ひととなり。たち。(出典:デジタル大辞泉)
・特徴(とくちょう)
意味:他と異なって、特に目立つしるし。特色。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・特質(とくしつ)
意味:あるものの持っている、特にとり立てていうべき性質。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・特性(とくせい)
意味:そのものだけが持つ性質。特有のすぐれた性質。(出典:デジタル大辞泉)
属性の意味②「形而上学で、精神的実体や物質的実体に不可欠なもの。」
「属性」の二つ目の意味は「形而上学で、精神的実体や物質的実体に不可欠なもの。」です。
主に哲学の分野で用いられる意味です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・単にそれ自身によって理解せられるものは属性である、実体ではない。
(出典:西田幾多郎『デカルト哲学について』)
・スピノザ形而上学の解釈においては、属性をどのように捉えるかが問題となる。
・哲学における実体と属性は異なる概念だ。
類語
・アトリビュート
意味:存在者の本質的で恒常的な特性をいう。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
・形而上学(けいじじょうがく)
意味:事物の本質、存在の根本原理を思惟(しい)や直観によって探究する学問。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・原理(げんり)
意味:事物・事象が依拠する根本法則。基本法則。(出典:デジタル大辞泉)