稚拙
「稚拙な考え」などのように使う「稚拙」という言葉。
「稚拙」は、音読みで「ちせつ」と読みます。
「稚拙」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「稚拙」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
稚拙の意味
「稚拙」には次の意味があります。
・幼稚で未熟なこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
「稚拙」をわかりやすく言うと「子供っぽいこと」という意味です。
「稚拙な考え」で「子供っぽい未熟な考え」という意味になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・パフォーマンスに意欲は感じられたが、演技としては稚拙なものだった。
(出典:樋口有介『ろくでなし』)
・稚拙な絵であるにもかかわらず、眺めた瞬間にかすかな戦慄を覚えた。
(出典:阿刀田高『幻の舟』)
・日記の字はすこぶる稚拙であったが、文章はそう拙い方ではなかった。
(出典:山田風太郎『戦中派虫けら日記』)
・あの稚拙な単純さにはどのような意味にでも解釈される謎の微笑があります。
(出典:松本清張『黒の様式』)
・絵が稚拙なせいではなく、どの絵でもそんなふうに描かれている。
(出典:北野勇作『ハグルマ』)
類語
・幼稚(ようち)
意味:考え方・やり方などが未発達なこと。(出典:デジタル大辞泉)
・未熟(みじゅく)
意味:学問や技術などの経験・修練がまだ十分でないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・幼い(おさない)
意味:おさなくて小さいさま。(出典:デジタル大辞泉)
・不手際(ふてぎわ)
意味:手ぎわが悪いこと。(出典:デジタル大辞泉)
・生煮(なまにえ)
意味:技術・性質などが、未熟であること。(出典:デジタル大辞泉)