リビドー
「リビドーに任せた行動」などのように使う「リビドー」という言葉。
英語・ラテン語では「libido」と表記します。
「リビドー」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「リビドー」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
リビドーの意味
「リビドー」には次の意味があります。
・フロイトの精神分析学の基礎概念で、性的本能に基づく衝動のこと。人格の発達段階はこのリビドーの向けられる対象や固着から説明される。(出典:精選版 日本国語大辞典)
ユングは「リビドー」を性的本能に限らず、すべての行動の根底になる心的エネルギーだとしています。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・問題なのは、彼のリビドーが高まりつつあることだった。
(出典:貴志祐介『十三番目の人格 ISOLA』)
・多くの詩人が、武人が、そのリビドーによって命を失ってきた。
(出典:橋本紡『半分の月がのぼる空8』)
・そしてそのリビドーを、舞台の上で解放して欲しいの。
(出典:西野かつみ『かのこん 第8巻 ~コイビトたちのヒミツ~』)
・意識とはかかる精神のリビドー的実質が、社会的強制によって強制され変容されたものに他ならない。
(出典:戸坂潤『イデオロギー概論』)
・この毒は理性も感情も吹き飛ばして、男をただのリビドー機関車に変えてしまう。
(出典:池上永一『シャングリ・ラ 下』)
類語
・本能(ほんのう)
意味:動物個体が、学習・条件反射や経験によらず、生得的にもつ行動様式。(出典:デジタル大辞泉)
・欲望(よくぼう)
意味: 不足を感じてこれを満たそうと強く望むこと。 (出典:デジタル大辞泉)
・衝動(しょうどう)
意味:動作または行為を行おうとする抑えにくい内部的な欲求。(出典:デジタル大辞泉)
・エモーション
意味:情緒。感情。感動。心理学では情動という。(出典:デジタル大辞泉)
・情念(じょうねん)
意味:感情が刺激されて生ずる想念。抑えがたい愛憎の感情。(出典:デジタル大辞泉)