準ずる
「準ずる」は「じゅんずる」と読みます。
「~準ずる」「~準じて」といった形でつかわれます。
日常会話では、あまり使われない言葉ですが、どのような意味なのでしょうか?
この記事では「準ずる」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
準ずるの意味
準ずる(じゅんずる)には次の二つの意味があります。
1ある根拠に従う。のっとる。
2正規なものにならう。なぞらえる。(出典:大辞林 第三版)
それぞれの意味や使い方については下記の通りです。
準ずるの意味①「ある根拠に従う。のっとる。」
準ずるの一つ目の意味は「ある根拠に従う。のっとる。」です。
「法律や規則に準ずる」という場合は、「法律や規則に習い、それに従う」というような意味になります。
法律や規則は守られるべきものなので、「従う」という表現になります。
また、「のっとる」は「あるものを基準として従う」という意味があるので、「ある根拠に従う」と同じ意味になります。
使い方・例文
・あらゆる精神的な観念は自然の物理学に準ずべきものであるから、農学と倫理学とのこうした比較も決してわれわれを誤らせるものではないのである。
(出典:サド/澁澤龍彦訳『閨房哲学』)
・わしは、法と規則に準ずる公共事業とみなすべきだ、というつよい個人的意見をもってる。
(出典:C・D・シマック『マストドニア』)
準ずるの意味②「正規なものにならう。なぞらえる。」
準ずるの二つ目の意味は「正規なものにならう。なぞらえる。」です。
「社員を基準として、同等の扱いをする」といったように、「あるものを基準として、同等なものとして扱う」というような意味があります。
使い方・例文
・ 導師か、それに準ずる資格のある者にしか伝授されていないはずなんです。
(出典:水野良『ロードス島戦記 1 灰色の魔女』)
・恐らくここにあるのは全部、神器かそれに準ずるクラスの強力な装備だろう。
(出典:九里史生『SAO Web 0404 第七章01』)
・一代二十数年間に、徳川一門にも準ずる最高の大名にのしあがった。
(出典:稲垣史生『考証[大奥]』)
・昨日まで家老に準ずる重職をしていたものが、そんな有様なのには、私も少し驚いた。
(出典:内藤鳴雪『鳴雪自叙伝』)