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臨むとは?意味、類語、使い方・例文をわかりやすく解説

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臨む

「試合に臨む」などのように使う「臨む」という言葉。

「臨む」は、訓読みで「のぞむ」と読みます。

「臨む」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「臨む」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。

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臨むの意味

「臨む」には次の四つの意味があります。

1 風景・場所などを目の前にする。向かい対する。
2 ある事態が起こるようなところに身を置く。そういう時に当たる。
3 その場所へ出かけていく。特に、公の、または晴れの場所などに、出席または参加する。
4 支配者が被支配者に対する。また、予想できる事態に対応した態度で人に対する。 (出典:デジタル大辞泉)

それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。

臨むの意味①「風景・場所などを目の前にする。向かい対する。」

「臨む」の一つ目の意味は「風景・場所などを目の前にする。向かい対する。」です。

言い換えると、隣接している、あるいはすぐ近くにある風景や場所などと向かい合っている、という意味です。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・小樽を後にすると道は海を右手に臨み、余市の街に入って二手に分れる。
(出典:川又一英『ヒゲのウヰスキー誕生す』)

・その駅には湖に臨んでいる高い山があって、その上に城が建っている。
(出典:河口慧海『チベット旅行記(上)』)

・畑と同じく斜面にやはり段をなして、海に臨む相当に広い部分を占めていた。
(出典:福永武彦『忘却の河』)

類語

面する(めんする)
意味:向く。向き合って接する。(出典:デジタル大辞泉)

向かう(むかう)
意味:ある物・方向を正面に見るように位置する。顔やからだをその方向に向ける。(出典:デジタル大辞泉)

向き合う(むきあう)
意味:互いに相手の正面に向く。相対する。(出典:デジタル大辞泉)

臨むの意味②「ある事態が起こるようなところに身を置く。そういう時に当たる。」

「臨む」の二つ目の意味は「ある事態が起こるようなところに身を置く。そういう時に当たる。」です。

簡単に言うと、ある状況に直面する、という意味になります。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・世の中のことはやはりその場に臨んでみなければわからないものなのか。
(出典:矢川澄子『兎とよばれた女』)

・種類の異なる二人の女性の対面の場に臨んで、私は僅かな緊張感を持った。
(出典:京極夏彦『姑獲鳥の夏』)

・あるいは知っていても、その場に臨んでは急には思い出せないのであろう。
(出典:芥川竜之介『毛利先生』)

類語

際する(さいする)
意味:ある出来事や事態に出あう。(出典:デジタル大辞泉)

直面する(ちょくめんする)
意味:物事に直接対すること。(出典:デジタル大辞泉)

迎える(むかえる)
意味:ある時期や段階を目前にする。また、その時期や段階が訪れる。(出典:デジタル大辞泉)

臨むの意味③「その場所へ出かけていく。特に、公の、または晴れの場所などに、出席または参加する。」

「臨む」の三つ目の意味は「その場所へ出かけていく。特に、公の、または晴れの場所などに、出席または参加する。」です。

言い換えると、ある場所に出向いたり、参加したりすることを言います。
多くの場合は、ひとりきりで行うようなことではなく、複数人で行われる行事や、人前に立つ、聴衆の目がある行事など、公の場に参加するときに用いられます。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・私はゆっくりと指揮棒を手に、リハーサルに臨むため、歩き出していた。
(出典:赤川次郎『滅びの庭』)

・戦さに臨む武士たちが、誰がいちばん優れているか、決定するところだ。
(出典:ホメロス/呉茂一訳『オデュッセイア(下)』)

・そのような姿で、公の場へ臨むのははじめての経験であったからである。
(出典:咲村観『上杉謙信天の巻』)

類語

出向く(でむく)
意味:自分のほうから目的の場所へ行く。(出典:デジタル大辞泉)

赴く(おもむく)
意味:ある場所・方角に向かって行く。(出典:デジタル大辞泉)

出る(でる)
意味:ある仕事をするために特定の場所にのぞむ。行事、集まりなどに加わる。(出典:デジタル大辞泉)

臨むの意味④「支配者が被支配者に対する。また、予想できる事態に対応した態度で人に対する。」

「臨む」の四つ目の意味は「支配者が被支配者に対する。また、予想できる事態に対応した態度で人に対する。」です。

言い換えると、ある状況や予測される事態に対して、対応できるだけの決意や覚悟をもって人に対峙する、あるいは自らその状況に身を投じることを言います。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・だからこの恋にはきちんと相当な覚悟を持って臨んでください。
(出典:梅田みか『愛人の掟1』)

・人の魚を釣るのを見ているような態度で、交際社会に臨みたくはない。
(出典:森鴎外『あそび』)

・普通なら、一年の浪人を覚悟して臨まなければならないような時期である。
(出典:西尾維新『物語シリーズ 4 偽物語(上)』)

類語

対峙する(たいじする)
意味:対立する者どうしが、にらみ合ったままじっと動かずにいること。(出典:デジタル大辞泉)

向き合う(むきあう)
意味:互いに正面を見て対する。(出典:デジタル大辞泉)

立向う(たちむかう)
意味:困難な物事に対して、まっこうから取り組んで、事の処理に当たる。(出典:デジタル大辞泉)

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