魚心あれば水心
「魚心あれば水心あり」などのように使う「魚心あれば水心」という言葉。
「魚心あれば水心」は「うおごころあればみずごころ」と読みます。
「魚心あれば水心」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「魚心あれば水心」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
魚心あれば水心の意味
「魚心あれば水心」には次の意味があります。
・一方に好意があれば相手もおのずから好意をもつことのたとえ。また、お互いが自然に引かれ合うことのたとえ。(出典:ことわざを知る辞典)
相手が好意をもてば、こちらも相手に好意を持つ気になる、という意味のことわざです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そこで、私も魚心あれば水心ありというわけで、すっかり好きになってしまった。
(出典:カザノヴァ/田辺貞之助訳『カザノヴァ回想録 第一巻』)
・魚心あれば水心と正面切って言えないところが彼の第三の欠点であった。
(出典:東郷隆『(定吉七番シリーズ 1) 定吉七は丁稚の番号』)
・商売は魚心あれば水心、穏やかに話しあってお互い儲けさせて貰いましょう。
(出典:深田祐介『炎熱商人(上)』)
・「ご近所ですよね」と自然に話しかけ、しばし並んで街を歩けば、すぐに以心伝心、魚心あれば水心。
(出典:田丸公美子『シモネッタのデカメロン イタリア的恋愛のススメ』)
・右におべっか、左にお世辞と使い分けて、魚心あれば水心とばかり、しょっちゅうそこらのお偉方に媚こびへつらって見せるのか?
(出典:ロスタン/岩瀬孝訳『シラノ・ド・ベルジュラック』)
類語
・肝胆相照らす(かんたんあいてらす)
意味:互いに心の底を打ち明け合える間柄のたとえ。(出典:故事成語を知る辞典)
・呼吸を合わす(こきゅうをあわす)
意味:相手と調子を合わせる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・波長(はちょう)
意味:互いの気持ちや意思などの通じぐあい。(出典:デジタル大辞泉)
・一体化(いったいか)
意味:別々のものが一つになること。(出典:デジタル大辞泉)
・親密(しんみつ)
意味:互いの交際の深いこと。きわめて仲のよいこと。(出典:デジタル大辞泉)