高嶺の花
「彼女は高嶺の花である」などのように使う「高嶺の花」という言葉。
「高嶺の花」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「高嶺の花」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
高嶺の花の意味
「高嶺の花」には次の意味があります。
・遠くから見るだけで、手に入れることのできないもの、あこがれるだけで、自分にはほど遠いもののたとえ。(出典:デジタル大辞泉)
「高嶺」は「高い山」のことで、高い山にある花のように、手が届かない憧れの存在を比喩的に「高嶺の花」といいます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・早川にとって、手の届かぬ高嶺の花のような美しい女性である。
(出典:西村京太郎『完全殺人』)
・まして外国車など高嶺の花の時代であった。
(出典:城山三郎『打出小槌町一番地』)
・平均的な会社員の初任給が五千円くらいだから、庶民には高嶺の花だ。
(出典:山口芳宏『雲上都市の大冒険』)
・今まで、そういう種類の女を久蔵は高嶺の花と考えていた。
(出典:松本清張『かげろう絵図(上)』)
・一切のアルバイトを禁じられている身には、580円 のセットは高嶺の花だ。
(出典:奈須きのこ『歌月十夜 29 後祭』)
類語
・大望(たいもう)
意味:大きな望み。たいぼう。(出典:デジタル大辞泉)
・野心(やしん)
意味:ひそかに抱く、大きな望み。また、身分不相応のよくない望み。(出典:デジタル大辞泉)
・高望み(たかのぞみ)
意味:身分や能力以上の高い望みをもつこと。分不相応な望み。(出典:デジタル大辞泉)
・垂涎(すいぜん)
意味:ある物を手に入れたいと熱望すること。(出典:デジタル大辞泉)
・羨望(せんぼう)
意味:うらやむこと。うらやましく思うこと。また、その思い。(出典:精選版 日本国語大辞典)