飽和
「飽和状態」などのように使う「飽和」という言葉。
「飽和」は、音読みで「ほうわ」と読みます。
「飽和」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「飽和」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
飽和の意味
「飽和」には次の意味があります。
・含みもつことのできる最大限度に達して、それ以上余地のないこと。(出典:デジタル大辞泉)
「飽和状態」で「限界ギリギリの状態」という意味となります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・腹の中で行われていた自壊作用がもう完全に飽和点に達したのであろう。
(出典:島尾敏雄『出発は遂に訪れず』)
・この事実は、核力が何かある理由のために飽和することをしめしている。
(出典:湯川秀樹『創造的人間』)
・セピヤ色の水分をもって飽和したる空気の中にぼんやり立って眺めている。
(出典:夏目漱石『倫敦塔』)
・四方の壁から嘆きの声が聞えて来ても、私のいまの幸福感は、飽和点よ。
(出典:太宰治『斜陽』)
・それは爆発的な人口の増加で飽和状態にあった人類にとって最高の福音であった。
(出典:高千穂遙『ダーティペアシリーズ2 ダーティペアの大逆転』)
類語
・漲る(みなぎる)
意味:水が満ちて、あふれるほど勢いが盛んになる。(出典:デジタル大辞泉)
・充満(じゅうまん)
意味:一定の空間などに、あるものがいっぱいにみちること。(出典:デジタル大辞泉)
・充溢(じゅういつ)
意味:満ちあふれること。(出典:デジタル大辞泉)
・充足(じゅうそく)
意味:十分に補い満たすこと。また、満ち足りること。(出典:デジタル大辞泉)
・充塞(じゅうそく)
意味:満ちふさがること。いっぱいになって余地がなくなること。(出典:デジタル大辞泉)