飛翔
「大きく飛翔する」などのように使う「飛翔」と言う言葉。
「ひしょう」と読みます。
「飛」と「翔」のどちらも空中に向かっていく意味を持った漢字で作られた熟語ですが意味はどういった物なのでしょうか?
この記事では「飛翔」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
飛翔の意味
「飛翔」には次の意味があります。
・空中を飛ぶこと。(出典:大辞林)
飛翔は元々動物が大気中を飛ぶことを表す言葉でした。
翼や羽を使い、自由に飛ぶ様子が空を『飛』び『翔』け回っているように見えることから「飛翔」となったんですね。
自由に飛び回り、上を目指すイメージから企業や団体のスローガンなどに使われていることも多い言葉になっています。
具合的な使い方や例文は下記の通りです。
使い方・例文
・ある種の渡り鳥は、二万メートルもの高空を飛翔していたと報告された。
(出典:谷甲州『惑星CB 8越冬隊』)
・その一方で、人間に関係なく進化してきた飛翔動物は、鳥と昆虫だろう
(出典:竹内久美子・日高敏隆『もっとウソを! 男と女と科学の悦楽』)
・そして、歌の翼に乗ったなら、広い無限の想像界に飛翔するがいいのだ。
(出典:グリム兄弟/塚越敏訳『グリム童話(1)』)
・空中を飛翔ひしようするものを停めろという、命令の意味がわからないのである。
(出典:森村誠一『黒い墜落機(ファントム)』)
・槍は二千年の時間と何十キロかの空間とを飛翔ひしようし往復したのである。
(出典:松本清張『火神被殺』)
・ハルユキは無言で背中の金属翼よくを広げると、一気に右方向へと飛翔ひしょうした。
(出典:川原礫『アクセル・ワールド 09 -七千年の祈り-』)