風林火山
「風林火山の旗印」などのように使う「風林火山」という言葉。
「風林火山」は、音読みで「ふうりんかざん」と読みます。
「風林火山」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「風林火山」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
風林火山の意味
「風林火山」には次の意味があります。
・ 武田信玄の軍旗に書かれた「孫子」の句「疾(はや)きこと風の如く、徐(しず)かなること林の如く、侵(おか)し掠(かす)めること火の如く、動かざること山の如し」の略。また、その軍旗の称。(出典:デジタル大辞泉)
1969年の時代映画や2007年放送の大河ドラマで「風林火山」はタイトルとして使われています。
1986年には「おんな風林火山」というドラマも放映されました。
また、山梨県の日本酒にも「風林火山」と名付けられているものがあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・武田家の旗じるし「風林火山」は、井上靖氏の小説で広く知られるようになった。
(出典:戸板康二『新々ちょっといい話』)
・ 風林火山の兵法そのままの神出鬼没ぶりに、越軍の将兵は首をかしげた。
(出典:咲村観『上杉謙信人の巻』)
・ところで風林火山の武田信玄は、しゃがまないと作戦が練れなかったという。
(出典:西沢爽『雑学猥学』)
・それが敵の目標になった。五旒の風林火山の幟が勝頼を囲むようにして動いていた。
(出典:新田次郎『武田勝頼(二)』)
・井上靖氏の「風林火山」を脚色演出した仕事も印象が深く残っている。
(出典:池波正太郎『おおげさがきらい (池波正太郎未刊行エッセイ集1)』)
類語
・忽ち(たちまち)
意味:非常に短い時間のうちに動作が行われるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・あっという間(あっというま)
意味: 一瞬の間。 (出典:大辞林 第三版)
・風を食らう(かぜをくらう)
意味:事態を察知して素早く逃げるさまをいう。(出典:大辞林 第三版)
・雲を霞(くもをかすみ)
意味:いっさんに走って姿を隠してしまうさまにいう。(出典:大辞林 第三版)
・素早い(すばやい)
意味:動作や行動が早い。(出典:大辞林 第三版)