頬張る
「口いっぱいに頬張る」などのように使う「頬張る」という言葉。
「頬張る」は、訓読みで「ほおばる」と読みます。
「頬張る」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「頬張る」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
頬張るの意味
「頬張る」には次の意味があります。
・ほおがふくらむほど口にいっぱい食べものを入れる。また、そのようにして食べる。(出典:デジタル大辞泉)
この意味が転じて、物をいっぱいに詰め込むといった意味や、賄賂などを貪りとるといった意味もあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そして氷を溶して、やっと義歯を口のなかに頬張ることができたそうだ。
(出典:薄田泣菫『艸木虫魚』)
・しかし嚥みこむ勇気がなくて口に頬張ったままお辞儀をして帰って来た。
(出典:井伏鱒二『多甚古村』)
・女は、男よりも快楽をよけいに頬張る事が出来るようです。
(出典:太宰治『人間失格』)
・どうやら博士自身もそれを頬張って、ムシャムシャやっている様子だ。
(出典:江戸川乱歩『悪魔の紋章』)
・ぽりぽりとスナック菓子を頬張りつつ、なんか幸せそうな顔している。
(出典:葵せきな『生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録1』)
類語
・ぱくつく
意味:口を大きくあけてさかんに食べる。ぱくぱくと食べる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・くわえる
意味: 口に軽く挟んで支える。(出典:デジタル大辞泉)
・詰め込む(つめこむ)
意味: 物を入れ物にできるだけたくさん入れる。(出典:デジタル大辞泉)
・貪り食う(むさぼりくう)
意味:がつがつと食べる。(出典:デジタル大辞泉)
・がっつく
意味:むさぼるように飲食、仕事、勉強などをする。他人の動作について、からかい、軽蔑の気持をこめていう。(出典:精選版 日本国語大辞典)