韋駄天
「韋駄天のような走り」などのように使う「韋駄天」という言葉。
「韋駄天」は、音読みで「いだてん」と読みます。
「韋駄天」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「韋駄天」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
韋駄天の意味
「韋駄天」には次の意味があります。
・仏教の天神の一つ。ヒンドゥー教の軍神が仏教に取り入れられて、仏教の守護神になったもの。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
「韋駄天」は、仏教の守護神であり、足が非常に速かったことから、足が速い人のたとえとして使うことが多いです。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・自らどこへ行くとも知らずに、韋駄天のように駈けたのである。
(出典:三島由紀夫『金閣寺』)
・彼等の背後を韋駄天の如く走り過ぎた侍がある。
(出典:山中貞雄『中村仲蔵』)
・彼は巨獣の姿が最後に見えた場所へ韋駄天走りにかけつけた。
(出典:バローズ/小西宏訳『火星の幻兵団』)
・入道は韋駄天のように飛んでゆきます。
(出典:山田風太郎『魔群の通過』)
・ゴオーと雨風の音がはげしくなつて、再び韋駄天の姿が見えて来ました。
(出典:土田耕平『天童』)
類語
・薬師(やくし)
意味:薬師仏,薬師如来の略。仏教の仏の一つ(出典:百科事典マイペディア)
・如来(にょらい)
意味:仏教用語。完全な人格者の意で,真理をよく理解して自分のものとし,迷界に下って衆生を救済する仏陀をさす。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
・阿弥陀(あみだ)
意味:極楽浄土にいて衆生を救済するとされる仏。(出典:世界大百科事典 第2版)
・駿足(しゅんそく)
意味:足の速いこと。また、その人。(出典:デジタル大辞泉)
・菩薩(ぼさつ)
意味:仏の位の次にあり、悟りを求め、衆生を救うために多くの修行を重ねる者。
(出典:デジタル大辞泉)