難癖
「難癖を付ける」などのように使う「難癖」という言葉。
「難癖」は、音読みで「なんくせ」と読みます。
「難癖」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「難癖」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
難癖の意味
「難癖」には次の意味があります。
・非難すべき点。望ましくない事態。悪いところ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「難」は「とがめる」、「癖」は「欠点」を意味する漢字です。
「難癖をつける」で「あらを探して非難する」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・どんなイベントにも、必ずこういう難癖をつける客がいる。
(出典:山本文緒『きっと君は泣く』)
・何か難癖をつけられるかもしれないと思ったが、一緒に回ってやると言った手前、あとにはひけなかった。
(出典:熊谷達也『邂逅(かいこう)の森』)
・大掃除がなっちゃいないと難癖をつけて、いつものようにおれを殴り始めた。
(出典:石田衣良『池袋ウエストゲートパーク 第2巻 少年計数機』)
・ここで食い下がって難癖をつけたところで、何がどう変わるというわけでもない。
(出典:虚淵玄『Fate/Zero Vol.3 「散りゆく者たち」』)
・選ばれた自分が選ばれなかった彼らの前でオリンピックの選考に難癖をつけている。
(出典:森絵都『DIVE!! 下』)
類語
・言い掛かり(いいがかり)
意味:口実を作って、難癖をつけること。また、その事柄。(出典:デジタル大辞泉)
・いちゃもん
意味:いわれのない言いがかりをいう俗語。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・苦情(くじょう)
意味:他から迷惑、害悪を受けていることに対する不平不満を表わしたことば。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・クレーム
意味:一般に、商品、相手の行為や処置などに対する苦情。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・揚げ足を取る(あげあしをとる)
意味:人の言いまちがいや言葉じりをとらえて非難したり、からかったりする。(出典:デジタル大辞泉)