離散
「家族が離散する」などのように使う「離散」という言葉。
「離散」は、音読みで「りさん」と読みます。
「離散」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「離散」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
離散の意味
「離散」には次の意味があります。
・まとまっていた人々が、互いに離れ離れになること。(出典:デジタル大辞泉)
特に、住み慣れた土地を離れて家族などが散り散りになることを意味します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・十三日の評定からわずか二日の間に離散した藩士の数は百名を越えた。
(出典:池宮彰一郎『四十七人の刺客(上)』)
・一家十人の離散が救われたと思えば、僕は罪人たるに甘んじねばならぬ。
(出典:伊藤左千夫『去年』)
・そして早月家の最後の離散ということをしみじみと感じたのであった。
(出典:有島武郎『或る女』)
・彼が恐れていたように、終戦後吉村家は頼るべき長男を失って離散した。
(出典:吉田満『鎮魂戦艦大和(上)』)
・滅んだ国を再興したいとも、離散した民を集めたいとも言わなかった。
(出典:三雲岳斗『カーマロカ 将門異聞』)
類語
・散開(さんかい)
意味:広く散らばること。(出典:デジタル大辞泉)
・解散(かいさん)
意味:集まっているものが、別れ散ること。また、集まっているものを、別れ散らすこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・雲散霧消(うんさんむしょう)
意味:雲や霧が風や日の光にあって、あとかたもなく散ったり消えたりするように、物事が消えてなくなること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・散らばる(ちらばる)
意味:まとまっていたもの、1か所にあったものが、あちこちに離れ離れになって広がる。(出典:デジタル大辞泉)
・四散(しさん)
意味:四方に散ってちりぢりになること。(出典:デジタル大辞泉)