離合集散
「離合集散を繰り返す」などのように使う「離合集散」という言葉。
「離合集散」は、音読みで「りごうしゅうさん」と読みます。
「離合集散」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「離合集散」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
離合集散の意味
「離合集散」には次の意味があります。
・別れたり会ったり、また、離れたり集まったりすること。(出典:四字熟語を知る辞典)
「離合集散」は政治やビジネスなどの世界でよく使われる言葉で、何度も離れたり集まったりするという、安定感や一体感があまりない状況のときに用いられています。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・利益を出せる会社はなく、開発部隊を解散したり、再結集したりの離合集散を繰り返した。(出典:佐藤正明『陽はまた昇る 映像メディアの世紀』)
・音楽に限らずグループの活動には離合集散がつきものだが、彼らの場合、何が原因でそうなったのかは、僕は知らない。(出典:浜野サトル『新都市音楽ノート』)
・都会では人の離合集散がはげしいから、たいていのことは一年もたてば忘れられてしまいますわね。(出典:横溝正史『金田一耕助全集 [金田一耕助ファイル1] 横溝正史 「八つ墓村」』)
・政治の分野ではくるくると総理大臣が交代し、政党の離合集散がくり返される事態がつづいた。(出典:吉岡忍『奇跡を起こした村のはなし』)
・離合集散を日常茶飯事のことのように考えている地方武士は、分のいい方に付き、少しでも自分の側に不利な噂が立つと、さっさとそこから姿を消すのであった。(出典:新田次郎『新田義貞(下)』)
類語
・雲集霧散(うんしゅうむさん)
意味:多くのものが、雲や霧のように、集まっては散り、集まってはまた散ること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・合従連衡 (がっしょうれんこう)
意味:合従の策と連衡の策。南北に合流し、東西に連合すること。転じて、強敵に対抗するための巧みな方策。はかりごとを巧みにめぐらした外交政策をもいう。(出典:四字熟語を知る辞典)
・門前市を成す(もんぜんいちをなす)
意味:門前に人や車馬が群がり集まる。権力や名声を慕って、その家に出入りする人が多いことのたとえ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・小異を捨てて大同につく(しょういをすててだいどうにつく)
意味:すこしぐらいの意見の違いは無視して、大勢の支持する意見に従う。部分的な違いはあっても、根本的に重要な点での一致をとる。(出典:ことわざを知る辞典)
・昨日の敵は今日の友(きのうのてきはきょうのとも)
意味:昨日までは敵だった者たちでも、事情が変わって今日は味方同士になること。人の心や運命がうつろいやすく、あてにならないものであることのたとえ。(出典:デジタル大辞泉)