雑踏
「町の雑踏」などのように使う「雑踏」という言葉。
「雑踏」は、音読みで「ざっとう」と読みます。
「雑踏」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「雑踏」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
雑踏の意味
「雑踏」には次の意味があります。
・多数の人で込み合うこと。人込み。(出典:デジタル大辞泉)
「雑踏」をわかりやすくいうと、ひとつの所にたくさんの人がいる様子をあらわしている言葉です。人が多くざわざわしているという意味もあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その長い横断歩道の際で車を降りた俺たち二人は、たちまちのうちに雑踏に紛れた。
(出典:谷川流『1 涼宮ハルヒの憂鬱』)
・王都の雑踏がすぐ背後に広がっているとは信じられぬほど静かな森が目の前に広がっている。
(出典:上橋菜穂子『獣の奏者 I 闘蛇編』)
・霧でよく見えないが、ざわめきと雑踏の足音がその熱気を伝えてくる。
(出典:玉木ゆら『月にむらくも、恋嵐』)
・銀座の雑踏を歩いたことのある人なら、だれでも素朴にそう思うだろう。
(出典:荒俣宏『帝都物語5』)
・三ヶ月も経ったころだったろうか、休日の街の雑踏の中で女を見かけた。男と一緒だった。
(出典:馳星周『不夜城II鎮魂歌』)
類語
・黒山(くろやま)
意味:人が大ぜい群がり集まっているさまをいう語。(出典:デジタル大辞泉)
・群衆(ぐんしゅう)
意味:群がり集まった人々。群集。(出典:デジタル大辞泉)
・混雑(こんざつ)
意味:たくさんの人が集まって込み合うこと。(出典:デジタル大辞泉)
・人海(じんかい)
意味:人の多いことを海にたとえた語。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・人込み(ひとごみ)
意味:たくさんの人がいて込み合っていること。また、その場所。雑踏。(出典:デジタル大辞泉)