開陳
「考えを開陳する」などのように使う「開陳」という言葉。
「開陳」は、音読みで「かいちん」と読みます。
「開陳」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「開陳」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
開陳の意味
「開陳」には次の意味があります。
・自分の意見などを人の前で述べること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「開陳」をわかりやすく言うと「人の前で自分が考えていることを述べること」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・ああ、けれども人は、その知識の十分の一以上を開陳するものではない。
(出典:太宰治『佳日』)
・おれが問う前に、奈緒美は知識のすべてを半狂乱状態で開陳していった。
(出典:菊地秀行『トレジャー・ハンター5 エイリアン怪猫伝』)
・目上の貴族たちの前で自分の考えを開陳するのは分不相応であると思っていた。
(出典:リン・カーター『レムリアン・サーガ/ゾンガーシリーズ(全6巻) 5 時の果てに立つゾンガー』)
・社長兼総支配人として、ぼくは自分の意見を整然と開陳する権利はあるはずだ。
(出典:ハインライン『夏への扉』)
・彼は一方からは世間一般の考え方を開陳し、他方からは自分独特の考え方を展開して見せた。
(出典:サド/澁澤龍彦訳『美徳の不幸』)
・いわばサドの作品は攻撃の書であり、みずからの思想を開陳した哲学の書である。
(出典:レアージュ/鈴木豊訳『O嬢の物語』)
・そして一同が聞きほれているのを知ると、一層得意になって武勇伝を開陳した。
(出典:鮎川哲也『死者を笞打て』)
・それに対して今度は、将来の展望や可能性などにつき、自分の構想も開陳してみせた。
(出典:木村裕主『ムッソリーニを逮捕せよ』)