鉄板
「鉄板ネタ」などのように使う「鉄板」という言葉。
「鉄板」は、音読みで「てっぱん」と読みます。
「鉄板」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「鉄板」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
鉄板の意味
「鉄板」には次の二つの意味があります。
1 鉄を延ばして板状にしたもの。鉄の板。
2 俗に、間違いないこと、確実であることをいう。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
鉄板の意味①「鉄を延ばして板状にしたもの。鉄の板。」
「鉄板」の一つ目の意味は「鉄を延ばして板状にしたもの。鉄の板。」です。
読んで字のごとく「鉄の板」を意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・いか焼き用の鉄板は、二枚の鉄板を蝶番で繋いだような格好をしている。
(出典:東野圭吾『白夜行』)
・キノさんは左手でベールと帽子を頭から取ると、それを鉄板に落とした。
(出典:時雨沢恵一『キノの旅 第08巻』)
・黒い眼鏡をかけ、胸の前に火花を避ける鉄板を置いて作業をつづけていた。
(出典:松本清張『絢爛たる流離』)
・その視線のさきには畳一枚分ぐらいの鉄板が床にはめこまれていた。
(出典:半村良『石の血脈』)
類語
・ワッシャー
意味:洗濯機。また、洗う人。(出典:デジタル大辞泉)
・板金(ばんきん)
意味:切金(きりきん)の一つ。金を板のように薄く打ちのばしたもの。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・座金(ざがね)
意味:ボルトを締めるとき、ナットの下に挟む薄い金属板。(出典:デジタル大辞泉)
・鋳物(いもの)
意味:鉄・青銅・錫(すず)・鉛・アンチモン・アルミニウムなどの金属を溶かし、鋳型に流し込んで器物をつくる工法。(出典:デジタル大辞泉)
鉄板の意味②「俗に、間違いないこと、確実であることをいう。」
「鉄板」の二つ目の意味は「俗に、間違いないこと、確実であることをいう。」です。
「鉄板」がかたいことから転じて「確実なこと」を意味します。
もともと競馬や競輪で「鉄板レース」という意味で使われていたものが、広く一般に使われるようになったとされています。
例えば、笑いが確実にとれるネタのことを「鉄板ネタ」と言ったりします。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・私もその日は確実な固い固い鉄板レースがあるので行く気マンマンであった。
(出典:中場利一『さあ、きょうからマジメになるぞ!』)
・これは鉄板、絶対というのを店が使わせなかったら腹が立つでしょうが。
(出典:橋本克彦『欲望の迷宮 新宿歌舞伎町』)
・鉄板ネタで笑いをとる。
・鉄板ギャグを披露する。
・初デートで失敗できないので、鉄板のお店を予約する。
類語
・確固(かっこ)
意味:しっかりして動かないさま。(出典:デジタル大辞泉)
・明白(めいはく)
意味:あきらかで疑う余地のないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・明瞭(めいりょう)
意味:はっきりしていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・着実(ちゃくじつ)
意味:落ち着いて、確実に物事を行うこと。あぶなげなく手堅いこと。(出典:デジタル大辞泉)