鈍甲
「鈍甲を釣り上げる」などのように使う「鈍甲」という言葉。
「鈍甲」は、音読みで「どんこ」と読みます。
「鈍甲」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「鈍甲」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
ドンコの意味
「鈍甲」には次の意味があります。
・カワアナゴ科の淡水魚。川・池・沼にすみ、全長約15センチ。(出典:デジタル大辞泉)
「鈍甲」は、カジカやチチブやイタチウオなどの別名としても使います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・鈍甲釣りなどは、ゲテ魚好きの私たち以外にはやらないかも知れない。
(出典:火野葦平『ゲテ魚好き』)
・魚の辞典を引いてみると、鈍甲はドンコ属という独立した一科になっている。
(出典:火野葦平『ゲテ魚好き』)
・すると、父親鈍甲が頭を指にぶっつけて来て押しのけようとする。
(出典:火野葦平『ゲテ魚好き』)
・僕は鈍甲家の系譜のなかで、グリアンタの城を建てた先祖の話を読みました。
(出典:スタンダール/大久保和郎訳『パルムの僧院(上)』)
・こんなことが続けば、むしろ鈍甲を専門に釣って食糧にしたほうがいいかも知れない。
(出典:北杜夫『楡家の人びと (下)』)
類語
・鱸(すずき)
意味:硬骨魚綱スズキ目スズキ科Lateolabracidaeに属する海水魚。(出典:小学館 日本大百科全書)
・沙魚(はぜ)
意味:硬骨魚綱スズキ目ハゼ亜目Gobioideiに属する魚類の総称。(出典:小学館 日本大百科全書)
・マハゼ
意味:硬骨魚綱スズキ目ハゼ科に属する魚。(出典:小学館 日本大百科全書)
・ダボハゼ
意味:関東地方や東海地方ではハゼ科のチチブを方言でダボハゼとよぶ所がある。(出典:小学館 日本大百科全書)
・ゴリ
意味:主としてある種の淡水産ハゼ類の地方名。全国的にはヨシノボリ類やウキゴリをいい、近畿地方以西ではカワヨシノボリやヨシノボリを、高知県ではスジハゼやヒメハゼを、和歌山県や高知県ではチチブやヌマチチブの幼魚や若魚を、それぞれゴリとよんでいる。(出典:小学館 日本大百科全書)