里心
「里心がつく」などのように使う「里心」という言葉。
「里心」は、訓読みで「さとごころ」と読みます。
「里心」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「里心」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
里心の意味
「里心」には次の意味があります。
・ 他家や他郷に出ている者が、実家や郷里を恋しく思う心。(出典:デジタル大辞泉)
例えば、実家を離れて1人暮らしをしている人が、実家に帰りたい・恋しいと思う気持ちのことを言います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・こんなことを言って、吾一に里ごころを起こさせてはたいへんだと思った。
(出典:山本有三『路傍の石』)
・しかし城介の里心は、単純に故郷の風物に接したいと言うものではなかった。
(出典:梅崎春生『狂い凧』)
・どこかで、小僧をつとめて、ひょっこり里心がついてもどったのである。
(出典:水上勉『雁の寺(全)』)
・自分にこれほど里心がついていたとはまったく意外だった。
(出典:佐藤大輔『皇国の守護者2 名誉なき勝利』)
・家に帰りたい、家が恋しいと里心がついたことなど、一度もなかった。
(出典:平安寿子『くうねるところすむところ』)
類語
・帰心(きしん)
意味:故郷やわが家に帰りたいと願う心。(出典:デジタル大辞泉)
・望郷(ぼうきょう)
意味:故郷をなつかしく思いやること。(出典:デジタル大辞泉)
・郷愁(きょうしゅう)
意味:異郷にいて、故郷を懐かしく思う気持。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・客愁(かくしゅう)
意味:旅先でのわびしい思い。(出典:デジタル大辞泉)
・旅愁(りょしゅう)
意味:旅先で感じるわびしい思い。(出典:デジタル大辞泉)