酌量
「情状酌量の余地がある」などのように使う「酌量」という言葉。
「酌量」は、音読みで「しゃくりょう」と読みます。
「酌量」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「酌量」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
酌量の意味
「酌量」には次の意味があります。
・事情をくみ取って、処置・処罰などに手ごころを加えること。斟酌。(出典:デジタル大辞泉)
言い換えると、「酌量」は「事情を考慮し、同情したり手加減したりすること」を意味します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・事件を起こした犯人の事情や情状が酌量されることはほとんどなかった。
(出典:大塚公子『死刑執行人の苦悩』)
・実際異る種類の労働の異る生産物を相互に交換する際には、ある酌量が普通両者に対してなされている。
(出典:リカード・デイヴィッド『経済学及び課税の諸原理』)
・これは彼女が主張するように、愛のためとか生活のためなどという事情で酌量できるような軽々しいものではない。
(出典:ドウス昌代『東京ローズ』)
・この判決は、彼女の動機を考慮して酌量される。
(出典:ジョン・ヴァーリイ『バービーはなぜ殺される』)
・また酌量すべき情況としては狼狽の念もいっしょにある。
(出典:ユゴー・ヴィクトル『レ・ミゼラブル』)
類語
・斟酌(しんしゃく)
意味:相手の事情や心情をくみとること。また、くみとって手加減すること。(出典:デジタル大辞泉)
・酌み取る(くみとる)
意味:相手の心情や事情を推し量る。理解する。(出典:デジタル大辞泉)
・推量(すいりょう)
意味:物事の状態・程度や他人の心中などをおしはかること。推測。(出典:デジタル大辞泉)
・酌む(くむ)
意味:人の心の内を推し量る。立場・事情などを察してよく理解する。思いやる。酌量する。(出典:デジタル大辞泉)
・手心を加える(てごころをくわえる)
意味:手加減をする。厳しさをゆるめる。(出典:精選版 日本国語大辞典)