邂逅
「旧友と邂逅した」などのように使う「邂逅」という言葉。
「邂逅」は、音読みで「かいこう」と読みます。
「邂逅」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「邂逅」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
邂逅の意味
「邂逅」には次の意味があります。
・思いがけなく出あうこと。偶然の出あい。めぐりあい。(出典:デジタル大辞泉)
「邂」と「逅」は、どちらも「あう」や「めぐりあう」を意味する漢字であり、「邂逅」は同じ意味の漢字を重ねた二字熟語です。
「邂逅」は人に対してだけではなく、芸術や思想など幅広い出会いに対して使われます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・途中で若しや偶然に彼の青年と邂逅しはしまいかと恐れたりなどした。
(出典:木下杢太郎『少年の死』)
・彼にとっては大河との邂逅自体が不運な出来事だろうとも同情している。
(出典:竹宮ゆゆこ『とらドラ・スピンオフ! 第01巻 幸福の桜色トルネード』)
・小原は死んだのだろうと取沙汰されていたので、この邂逅は意外だった。
(出典:久生十蘭『復活祭』)
・だから彼が死んだ彼女との邂逅を、ああいう形で整理するとは思わなかった。
(出典:篠田節子『カノン』)
・一瞬と一瞬が邂逅する奇跡を、この宇宙はまだ知らずにいるのだから。
(出典:福井晴敏『機動戦士ガンダムUC 09 虹の彼方に(上)』)
類語
・行き合う(いきあう)
意味:外出の途中で偶然出会う。(出典:大辞林 第三版)
・遭遇(そうぐう)
意味:不意に出あうこと。偶然にめぐりあうこと。(出典:デジタル大辞泉)
・鉢合わせ(はちあわせ)
意味:思いがけず出会うこと。(出典:大辞林 第三版)
・萍逢(へいほう)
意味:放浪していてめぐり逢うこと。(出典:大辞林 第三版)
・再会(さいかい)
意味:長く別れ別れになっていた人どうしが、再びめぐりあうこと。(出典:デジタル大辞泉)