追想
「あの日々を追想する」などのように使う「追想」という言葉。
「追想」は、音読みで「ついそう」と読みます。
「追想」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「追想」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
追想の意味
「追想」には次の意味があります。
・過去を思い出してしのぶこと。 (出典: デジタル大辞泉)
過去を思い出して恋しく思うことを意味します。
過去の美しい思い出などに対して用いることが多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・あの当時のことを追想すればおそらく夢のような気がするだろう。
(出典: 横溝正史『悪魔の家』)
・追想も一つの体験であって、私が生きていないと誰がいえる。
(出典: 大岡昇平『野火』)
・生き残ったものが、死者の悲しみを美化して追想するのは、不遜である。
(出典: 吉田満『戦中派の死生観』)
・彼女の追想は、その熱情的な冒険への憧れを伴った娘時代へとかけていった。
(出典: アンダスン/山屋三郎訳『ワインズバーグ・オハイオ』)
・ただ目を瞑って、どこかを走っているはずの列車を追想した。
(出典: 岩井志麻子『岡山女』)
類語
・懐旧 (かいきゅう)
意味: 昔のことを思い出しなつかしむこと (出典: 精選版 日本国語大辞典)
・思い返す (おもいかえす)
意味: 過ぎ去ったことを思い出す(出典: デジタル大辞泉)
・追懐 (ついかい)
意味: 後になって思い出しなつかしむこと (出典: 精選版 日本国語大辞典)
・想起 (そうき)
意味: 以前にあったことなどをおもいおこすこと (出典: デジタル大辞泉)
・偲ぶ (しのぶ)
意味: 過ぎ去った物事や遠く離れている人・所などを懐かしい気持ちで思い出す (出典: デジタル大辞泉)