辛党
「私は甘党ではなく辛党だ」などのように使う「辛党」という言葉。
「辛党」は、湯桶読みで「からとう」と読みます。
「辛党」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「辛党」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
辛党の意味
「辛党」には次の意味があります。
・菓子などの甘いものよりも酒のほうを好む人。(出典:デジタル大辞泉)
本来の意味は「酒好き」で、「辛いもの好き」は誤用になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・きみは辛党だったな。といって勤務中に呑むわけにもいかんし、じゃ、喫茶店はどうだい?(出典:鮎川哲也『戌神はなにを見たか』)
・彼が甘党ならば菓子を、辛党ならば酒をもってゆき、わずかの間でいいから何とかして曲ったつむじを真直に伸し、機嫌よく応待してもらおうという苦肉の策であった。(出典:鮎川哲也『死者を笞打て』)
・私は酒も好きだが、菓子も好きになつた、辛いものには辛いもののよさが、甘いものには甘いもののよさがある、右も左も甘党辛党万々歳である。(出典:種田山頭火『其中日記』)
・酒餅論とか、酒茶問答とか、そのほか数多くの著作、辛党と甘党とにわかれてお互いに酒と菓子との優劣を戦わすという同工異曲の趣向のものがあって、(出典:坂口謹一郎『古酒新酒』)
類語
・左党(さとう)
意味:酒を好む人。酒飲み。(出典:日本国語大辞典)
・飲兵衛(のんべえ)
意味:酒が好きでよく飲む人を人名のようにいった語。(出典:デジタル大辞泉)
・左利き(ひだりきき)
意味:酒が好きで強いこと。また、その人。(出典:デジタル大辞泉)
・酒好き(さけずき)
意味:酒を飲むことが好きなこと。(出典:デジタル大辞泉)
・酒豪(しゅごう)
意味:酒に強い人。大酒飲み。(出典:デジタル大辞泉)