軽侮
「彼を軽侮する」などのように使う「軽侮」という言葉。
「軽侮」は、音読みで「けいぶ」と読みます。
「軽侮」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「軽侮」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
軽侮の意味
「軽侮」には次の意味があります。
・相手をかるく見てあなどること。軽蔑(けいべつ)。侮蔑。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「彼を軽侮する」は「彼を軽蔑する」と言い換えることができます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・最後には何という気の毒な女だろうという軽侮の念が例もの通り起った。
(出典:夏目漱石『明暗』)
・僕にはそれもまたさもしい感じで、ただ軽侮の念を増しただけであった。
(出典:太宰治『彼は昔の彼ならず』)
・黒の性質として他が己れを軽侮したと認むるや否や決して黙っていない。
(出典:夏目漱石『吾輩は猫である』)
・軽侮するつもりではないかも知れねど、深い不快の念は禁じ得なかった。
(出典:伊藤左千夫『浜菊』)
・その改革者が無名の地位から出る機会がない時には、軽侮の方が強かった。
(出典:ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』)
類語
・侮蔑(ぶべつ)
意味:あなどりさげすむこと。軽んじあなどること。けいべつ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・侮辱(ぶじょく)
意味:見くだして恥をかかせること。はずかしめ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・憐憫(れんびん)
意味:かわいそうに思うこと。あわれむこと。あわれみ。れんみん。(出典:デジタル大辞泉)
・驕慢(きょうまん)
意味:おごり高ぶって人を見下し、勝手なことをすること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・邪険(じゃけん)
意味:相手の気持ちをくみ取ろうとせずに、意地悪くむごい扱いをすること。また、そのさま。邪見。(出典:デジタル大辞泉)