蹴散らす
「敵を蹴散らす」などのように使う「蹴散らす」という言葉。
「蹴散らす」は、音読みで「けちらす」と読みます。
「蹴散らす」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「蹴散らす」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
蹴散らすの意味
「蹴散らす」には次の意味があります。
・追い払ってちりぢりにする。追い散らす。けちらかす。(出典:デジタル大辞泉)
「蹴散らす」はもともと「足で蹴って散らす」という意味の言葉ですが、転じて、上記のように「圧倒的な力で敵などを追い払う」という意味でも使います。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・この騎士達は必要とあらば、学生達をたちまちのうちに蹴散らすことだろう。
(出典:李成『砧をうつ女』)
・鬼をも蹴散らす加藤保憲の前進を止めたのは、銃の威嚇ではなかった。
(出典:荒俣宏『帝都物語4』)
・祖母の棺のそばに坐っていた父が、客を蹴散らすように玄関へ飛んでいった。
(出典:向田邦子『父の詫び状』)
・追いかけっこして遊んだかのように、斜面の雪が蹴散らされている。
(出典:坂東眞砂子『山妣』)
・その骨は、走っていったセヴェリアンの足で蹴散らされていた。
(出典:ウルフ/岡部宏之訳『新しい太陽の書4』)
類語
・蹴飛ばす(けとばす)
意味:蹴って飛ばす。また、足先で強く蹴る。(出典:デジタル大辞泉)
・蹴破る(けやぶる)
意味:蹴って破る。蹴散らす(出典:デジタル大辞泉)
・追い払う(おいはらう)
意味:じゃまなものを追い立てて、そこにいないようにする。おっぱらう。(出典:デジタル大辞泉)
・駆逐(くちく)
意味:追い払うこと。(出典:デジタル大辞泉)
・追放(ついほう)
意味:不要または有害なものとして、その社会から追い払うこと。(出典:デジタル大辞泉)