超える
「想像を超える」などのように使う「超える」という言葉。
「超える」は、訓読みで「こえる」と読みます。
「超える」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「超える」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
超えるの意味
「超える」には次の三つの意味があります。
1ある基準・数量を上回る。超過する。
2地位・段階などで、順序をとばして先になる。
3 ある考えや主義にとらわれず先に進む。また、ある基準・範囲の外まで出る。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味や使い方については下記の通りです。
超えるの意味①「ある基準・数量を上回る。超過する。」
「超える」の一つ目の意味は「ある基準・数量を上回る。超過する。」です。
数値や記号・単位などで表される基準になるものよりも上の数値などで上になることです。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・そして七三年には二〇〇羽を超えるという驚くべき増加を示したのである。
(出典:竹内久美子『浮気で産みたい女たち 新展開!浮気人類進化論』)
・地上三十メートルからの落下ともなれば、その衝撃は二十トンを超える。
(出典:三雲岳斗『レベリオン 第3巻』)
・二百ページ程度の本もあれば、五百ページを超える分厚い本もあった。
(出典:平坂読『ラノベ部 第2巻』)
超えるの意味②「地位・段階などで、順序をとばして先になる」
「超える」の二つ目の意味は「地位・段階などで、順序をとばして先になる」です。
見た目で分かる基準になるものよりも上になることを言います。物質だけでなく人の立場や体格など多岐にわたる基準に対して使用します。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・自分に匹敵する力を持っているもの自分を超えるものが二つも出てきた。
(出典:九条公人『サクっとEVANGELION』)
・宇宙という新しい環境を得て、人は現在を超える力を手にしつつある。
(出典:福井晴敏『機動戦士ガンダムUC(全10巻) 機動戦士ガンダムUC 1 ユニコーンの日(上)』)
・主体は内において自己が自己を超えることによって真の主体となる。
(出典:三木清『哲学入門』)
超えるの意味③「ある考えや主義にとらわれず先に進む。また、ある基準・範囲の外まで出る。」
「超える」の三つ目の意味は「ある考えや主義にとらわれず先に進む。また、ある基準・範囲の外まで出る。」です。
想定される基準値から大きく上に離れていく場合に使用します。こちらもあらゆる物事に対して使われる言葉です。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・だがそこにはこれを超える圧倒的な芸術性を持つものが一つだけあった。
(出典:ラヴクラフト・ハワード・フィリップス『狂気の山脈にて』)
・当時のソ連軍の女性への凌辱は、想像を超えるものであったと言われる。
(出典:三浦綾子『銃口』)
・ところが、ときとしてその要求が常識を超えるケースがしばしば出てくる。
(出典:中川靖造『海軍技術研究所』)