起案
「起案文書を作成する」などのように使う「起案」という言葉。
「起案」は、音読みで「きあん」と読みます。
「起案」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「起案」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
起案の意味
「起案」には次の意味があります。
・正式なものの基となる案や文書を作ること。原案をつくること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
主に、役所などの公的機関が文書の草案を作ることを意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・起案者自身この作文の意味するところを、どれだけ信じていたであろうか。
(出典:五味川純平『御前会議』)
・もとはといえば、かれらが起案した作戦命令に発するのである。
(出典:半藤一利『ノモンハンの夏』)
・そもそも占領下の日本政府は独自の立場で法令の起案をすることは出来なかった。
(出典:松本清張『日本の黒い霧(上)』)
・そして十二月五日の連絡会議で、外務省の起案した対米通告案が採択された。
(出典:豊田穣『海軍軍令部』)
・社会を清らかにする政案を平均一日ひとつずつ起案した。そのなかには、あの有名な「スモッグ退治措置法案」がある。
(出典:井上ひさし『ブンとフン』)
類語
・起草(きそう)
意味:草稿を書き始めること。案文を作ること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・稟議(りんぎ)
意味:会社・官庁などで、会議を開催する手数を省くため、係の者が案を作成して関係者に回し、承認を求めること。(出典:デジタル大辞泉)
・案文(あんぶん)
意味:案として作った文章。また、その文章を書くこと。(出典:デジタル大辞泉)
・企画(きかく)
意味:計画を立てること。また、その計画。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・立案(りつあん)
意味:案を立てること。計画を立てること。草案をねること。(出典:精選版 日本国語大辞典)