諦念
「諦念に襲われる」などのように使う「諦念」という言葉。
「諦念」は、音読みで「ていねん」と読みます。
「諦念」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「諦念」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
諦念の意味
「諦念」には次の意味があります。
・道理を悟って迷わない心。また、あきらめの気持ち。(出典:大辞林 第三版)
「諦念」をわかりやすく言うと「ひととおり行動した結果、成果を感じられずに気持ちが冷めきること」です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・妥協も諦念も絶望も、全ては自分自身の選択の結果としてのみ発生する。
(出典:平坂読『ホーンテッド! 1』)
・とても中学二年生とは思えない、人生を見切った者の諦念が滲にじんでいる。
(出典:貫井徳郎『天使の屍』)
・これは諦念説どころではなくて、實は精進の到達點であると思つてゐる。
(出典:斎藤茂吉『釈迢空に与ふ』)
・疲労と諦念が彼の背にのしかかり、一秒ごとに成長して体重を増していた。
(出典:田中芳樹『銀河英雄伝説 10 落日篇』)
・不動盤石の澱みの姿に根を張つた石に似た雲のやうな諦念がある。
(出典:坂口安吾『二十七歳』)
類語
・観念(かんねん)
意味:あきらめて、状況を受け入れること。(出典:デジタル大辞泉)
・往生(おうじょう)
意味:あきらめて、行動などをやめ、おとなしくすること。(出典:デジタル大辞泉)
・無抵抗(むていこう)
意味:抵抗しないこと。逆らわないこと。(出典:大辞林 第三版)
・解悟(かいご)
意味:真理を悟ること。(出典:大辞林 第三版)
・見識(けんしき)
意味:物事の本質を見通すすぐれた判断力。(出典:大辞林 第三版)