見込み
「見込みがある」などのように使う「見込み」という言葉。
「見込み」は、訓読みで「みこみ」と読みます。
「見込み」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「見込み」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
見込みの意味
「見込み」には次の二つの意味があります。
1 先行きの予想。あて。
2 将来の可能性。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
見込みの意味①「先行きの予想。あて。」
「見込み」の一つ目の意味は「先行きの予想。あて。」です。
「見込み」を分かりやすく言うと、「将来こうなるだろう、という予想」という意味になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・それかと言っていつになったらそれができるという確かな見込みも立たない。
(出典:寺田寅彦『怪異考』)
・しかし、本格的な冬は迫ってくるし、天候がよくなる見込みもなかった。
(出典:デフォー/佐山栄太郎訳『ロビンソン・クルーソー』)
・慎重にたてられた大計画が完全に成功する見込みは充分にありました。
(出典:E・E・スミス『レンズマン・シリーズ(全7巻) 3 第二段階レンズマン』)
・しかしまだ人間には試みてみぬが多分同様の好結果を得る見込みだとの事である。
(出典:寺田寅彦『話の種』)
類語
・予期(よき)
意味:前もって期待すること。(出典:デジタル大辞泉)
・見当(けんとう)
意味:はっきりしていない事柄について大体の予想をすること。(出典:デジタル大辞泉)
・見通し(みとおし)
意味:物事のなりゆきや、将来のことを予測すること。(出典:デジタル大辞泉)
・予想(よそう)
意味:物事の成り行きや結果について前もって見当をつけること。また、その内容。(出典:デジタル大辞泉)
見込みの意味②「将来の可能性。」
「見込み」の二つ目の意味は「将来の可能性。」です。
特に「将来的にうまくいきそうだという期待」のことを指します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そうして見込みのある者を一人でも二人でもいいからこの世に残してくれ。
(出典:夢野久作『あやかしの鼓』)
・だが、せめて見こみがあるのかないのか、それが知りたいというわけだ。
(出典:ハメット/砧一郎訳『コンティネンタル・オプ』)
・ダーシーはぼくにこっそりと、彼は画家としては見込みがないと告げた。
(出典:ジョン・ヴァーリイ『バービーはなぜ殺される』)
・その人はとても回復の見込みのつかないほど深く自分の胸を傷けられていた。
(出典:夏目漱石『硝子戸の中』)
類語
・可能性(かのうせい)
意味:物事が実現できる、または、その状態になりうる見込みをもっていること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・蓋然性(がいぜんせい)
意味:何事かが起こり得る確実性の度合。また、判断などが、多分そうだろうという可能性の程度。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・確率(かくりつ)
意味:ある事象の起こる可能性の度合い。(出典:デジタル大辞泉)
・公算(こうさん)
意味:あることが起こるであろうことの確実性の度合。(出典:精選版 日本国語大辞典)