融通無碍
「あなたの融通無碍な考え方が好きだ」などのように使う「融通無碍」という言葉。
「融通無碍」は、音読みで「ゆうずうむげ」と読みます。
「融通無碍」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「融通無碍」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
融通無碍の意味
「融通無碍」には次の意味があります。
・ 考え方や行動が何物にもとらわれず自由でのびのびしていること。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
滞りなく通じるという意味のある「融通」と、妨げがないという意味を持つ「無碍」を合わせることで、「何事にもとらわれない、自由なさま」という意味として使われます。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・感覚的にはむしろ融通無碍というか、自由になっていくところがある。
(出典:赤瀬川原平『老人力 全一冊』)
・下町はできれば水のように融通無碍に生きて行きたいと思っている。
(出典:半村良『下町探偵局PART2』)
・自分は出来るだけ融通無碍でありたいのだ。
(出典:辻潤『錯覚した小宇宙』)
・小兵衛は融通無碍であり、大治郎はあくまでも謹厳実直である。
(出典:池波正太郎『剣客商売 5 白い鬼』)
・融通無碍に体形を変化させ、浮力、揚力のバランスを保ち、風に逆らって進んでいるのだ。
(出典:山田正紀『宝石泥棒』)
類語
・弾力的(だんりょくてき)
意味:事情や状況に応じて自在に対応するさま。(出典:デジタル大辞泉)
・フレキシブル
意味:融通のきくさま。柔軟性のあるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・柔軟(じゅうなん)
意味:一つの立場や考え方にこだわらず、その場に応じた処置・判断のできるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・変通(へんつう)
意味:自由自在に変化適応してゆくこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・臨機応変(りんきおうへん)
意味:機に臨み変化に応じて、適切な手段を施すこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)