落とし前
「落とし前をつける」などのように使う「落とし前」という言葉。
「落とし前」は、訓読みで「おとしまえ」と読みます。
「落とし前」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「落とし前」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
落とし前の意味
「落とし前」には次の意味があります。
・《もと、てき屋などの隠語》もめごとの後始末。また、そのための金品。(出典:デジタル大辞泉)
「落とし前」をわかりやすく言うと「トラブルなどの後始末をすること」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・振り回された人たちへの落とし前は、いったいどうしてくれるのだ、って話だ。
(出典:今野緒雪『マリア様がみてる 18 特別でないただの一日』)
・どうやって落とし前をつけるかは喋りたくねえから、勝手に想像しとけばいい。
(出典:熊谷達也『邂逅(かいこう)の森』)
・そう、戸島会も八尋組同様、自分たちの手で落とし前をつけようと考えていた。
(出典:歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』)
・鈴木を拷問した落とし前に、会長と船鬼の前で「舌を」自らの手で切り取る垣原。
(出典:山本英夫『殺し屋1(イチ)』)
・いわゆる落とし前という安っぽいものではないのだ。
(出典:篠田節子『死神』)
・この落とし前は、二ノ宮峻護に北条麗華をひとりの女性として意識させることで果たされねばならない。
(出典:鈴木大輔『おあいにくさま二ノ宮くん 1』)
・会社を出てから既にかなりの時間が過ぎていることを自覚していたが、やはりこの落とし前はあのお菓子を持って帰るしかない、と優子は思い込んでいた。
(出典:恩田陸『ドミノ』)
・この落とし前は、あたしがつけなきゃならないと思う。
(出典:誉田哲也『武士道セブンティーン』)