苦慮
「対応に苦慮する」などのように使う「苦慮」という言葉。
「くりょ」と読みます。
困っている様子の言葉とは分かるけど、意味をしっかり理解している人は少ないと思います。
この記事では「苦慮」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
苦慮の意味
「苦慮」には次の意味があります。
・物事のなりゆきを心配していろいろ考え、悩むこと。(出典:大辞林)
「苦慮」をわかりやすく言うと、「物事の成り行きを心配し、一生懸命に考え悩むこと」というような意味になります。
具体的な使い方や例文は下記の通りです。
使い方・例文
・かれがこの事件について深く苦慮しているのを、わたしは知っていた。
(出典:クリスティ/能島武文訳『ABC殺人事件』)
・警官一般のもつ苦慮というものがいくらかカールのほうにも伝わって来た。
(出典:カフカ/谷友幸訳『アメリカ』)
・いかにして駕籠の中の人物を出すか、ということに苦慮していたところだ。
(出典:山田風太郎『忍法帖6 魔界転生 上』)
・そのころ、陸海軍は戦争への道を進む決心をするかどうかで、苦慮しつづけていた。
(出典:児島襄『開戦前夜』)
・伝記の執筆にはともないがちなことがらでして、その点にもっとも苦慮しました。
(出典:村松剛『三島由紀夫の世界』)