苦心
「苦心を重ねる」などのように使う「苦心」という言葉。
「苦心」は、音読みで「くしん」と読みます。
「苦心」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「苦心」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
苦心の意味
「苦心」には次の意味があります。
・物事を成し遂げようといろいろ試みたり考えたりして苦労すること。(出典:デジタル大辞泉)
「苦心」は、物事の達成に向けて心を尽くし、苦労を重ねる際に使われます。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・それがわかるようにするところに作者の人知れぬ苦心があるのではないか。
(出典:寺田寅彦『映画雑感(II)』)
・あたしが自分のお祈りをよくするために、どんなに苦心したか話したの。
(出典:モンゴメリ/神山妙子訳『赤毛のアン』)
・彼は口も使って苦心の結果、その手紙というのを開くことに成功した。
(出典:海野十三『西湖の屍人』)
・柱をもつて人物を切るといつた絵画上の苦心の傾向に漸次移動していつた。
(出典:小熊秀雄『小熊秀雄全集-19』)
・それから又石の牛の額へ銭を投げてのせることに苦心したことも思ひ出した。
(出典:芥川竜之介『本所両国』)
類語
・苦学(くがく)
意味:苦労を重ねて学問をすること。(出典:デジタル大辞泉)
・試行錯誤(しこうさくご)
意味:種々の方法を繰り返し試みて失敗を重ねながら解決方法を追求すること。(出典:デジタル大辞泉)
・腐心(ふしん)
意味:ある事を成し遂げようと心をくだくこと。(出典:デジタル大辞泉)
・努力(どりょく)
意味:ある目的のために力を尽くして励むこと。(出典:デジタル大辞泉)
・苦労(くろう)
意味:精神的、肉体的に力を尽くし、苦しい思いをすること。(出典:デジタル大辞泉)