臍を噛む
「臍を噛むような思いをした。」などのように使う「臍を噛む」という言葉。
「臍を噛む」は、「ほぞをかむ」と読みます。
「臍を噛む」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「臍を噛む」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
臍を噛むの意味
「臍を噛む」には次の意味があります。
・後悔する。すでに及ばないことを悔やむ。返らないことを後悔する。ほぞを食う。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「臍を噛む」をわかりやすく言うと、残念でしかたない悔しい思いをするという意味をもつ慣用句になります。後悔をあらわす言葉です。
「臍」は「ほぞ」と読みますが、おなかにあるヘソも漢字で書くと「臍」になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・自分の愚かさに臍を噛む。
(出典:わかつきひかる『AKUMAで少女 2 ~嵐を呼ぶ転校生~』)
・これでは、日本は外国の術中に陥り、よいところは皆外国に吸い取られてしまって、十年を出でずして、臍を噛むの悲嘆に至ることは必定です。
(出典:海音寺潮五郎『寺田屋騒動』)
・現に憩いの家ですら、臍を噛むようなつまずきに見舞われているのである。
(出典:小林道雄『翔べ! はぐれ鳥』)
・早いとこ手を出しとけばよかったと、おれは内心、臍を噛む思いだった。
(出典:菊地秀行『トレジャー・ハンター6 エイリアン魔界航路』)
・目の前で臍を噛む俺をしばらく楽しそうに眺めていた男がゆっくりと口を開いた。
(出典:押井守『Avalon 灰色の貴婦人』)
類語
・残念至極(ざんねんしごく)
意味:この上なく残念であること。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・悔しがる(くやしがる)
意味:悔しさを態度・表情に表す。(出典:デジタル大辞泉)
・唇を噛む(くちびるをかむ)
意味:怒りやくやしさをこらえる。(出典:デジタル大辞泉)
・残念がる(ざんねんがる)
意味:残念に思っている様子を態度に表わす。残念そうにする。くやしがる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・歯を食いしばる(はをくいしばる)
意味:くやしさや怒り、または苦痛などを必死にこらえる。(出典:精選版 日本国語大辞典)