腹いせ
「腹いせに意地悪する」などのように使う「腹いせ」という言葉。
「腹いせ」は、訓読みで「はらいせ」と読みます。
「腹いせ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「腹いせ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
腹いせの意味
「腹いせ」には次の意味があります。
・怒りや恨みを他の方に向けてまぎらせ、気を晴らすこと。(出典: デジタル大辞泉)
「腹を居させる」が語源と言われており、「居させる」は、立てた腹を「座らせる・鎮める」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そのOLの恋人だか何だかがフラれた腹いせにあんた達に頼んだのよ!
(出典:柴田よしき『ラスト・レース 1986冬物語』)
・どうせ寝ていた俺に目をつけ、腹いせに問題を解かせようという気なのだろう。
(出典:派虎衆『伝説の剣士のつくりかた』)
・娘との結婚を認めてもらえなかったことに対する腹いせかもしれない。
(出典:三雲岳斗『旧宮殿にて』)
・大金を棒引きにされた腹いせに、連中は役人にはことのほか厳しく出た。
(出典:山本一力『損料屋喜八郎始末控え』)
・私は何もかもすっかり腹いせしてやれた気になって家へ戻って来た。
(出典:ドストエフスキー/中村融訳『地下生活者の手記』)
類語
・憂さ晴らし(うさばらし)
意味:苦しさやつらさを、何かで紛らして除いたり忘れたりすること。(出典:デジタル大辞泉)
・腹立ち紛れ(はらだちまぎれ)
意味:腹が立つのにまかせて見境なく事をすること。(出典:デジタル大辞泉)
・八つ当たり(やつあたり)
意味:腹を立てて、関係のない人にまで当たり散らすこと(出典:デジタル大辞泉)
・仕返し(しかえし)
意味:報復すること。(出典:デジタル大辞泉)
・当て付ける(あてつける)
意味:他にかこつけて相手の悪口や皮肉などを言う。(出典:デジタル大辞泉)