腐乱
「腐乱死体」などのように使う「腐乱」という言葉。
「腐乱」は、音読みで「ふらん」と読みます。
「腐乱」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「腐乱」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
腐乱の意味
「腐乱」には次の意味があります。
・腐って、形がくずれること。(出典: デジタル大辞泉)
つまり、腐敗によって形を保てなくなったことを表します。
新鮮とは真逆の状態です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・雪に埋まっていましたから、腐乱しないまま見つかっているんです。
(出典: 和久峻三『朝霧高原殺人事件~赤かぶ検事シリーズ – 1991』)
・腐乱した空気は、草の薫りが煙となって室内に満ちている為だ。
(出典: 奈須きのこ『Fate/stay night 凛 Unlimited Blade Works GoodEnd -sunny day』)
・手短かに言えば、死体が急速に腐乱するように想像されたので、葬儀は急いで行われたのであった。
(出典: ポー/佐々木直次郎訳『アッシャー家の崩壊』)
・今度は自分が腐乱する番なのか。
(出典: 神埜明美『ジュリエットと紅茶を ―ようこそ、呪殺屋本舗へ―』)
・黴臭い匂いの籠もった棺は腐乱で板を変色させていた。
(出典: 池上永一『シャングリ・ラ 下』)
類語
・腐る (くさる)
意味: 細菌の作用で植物性・動物性のものが分解して変質する (出典: デジタル大辞泉)
・腐敗 (ふはい)
意味: 有機物が微生物の作用によって分解され、有毒物質を生じたり悪臭を放つようになったりすること (出典: デジタル大辞泉)
・発酵 (はっこう)
意味: 微生物の働きで有機物が分解され、特定の物質を生成する現象 (出典: デジタル大辞泉)
・酸敗 (さんぱい)
意味: 酒類や油脂などが、細菌や熱・水分などの作用を受けて酸化および分解し、色・味・においなどが変化して酸味を呈する現象 (出典: デジタル大辞泉)
・鯘れる (あざれる)
意味: 魚肉などが腐る (出典: デジタル大辞泉)