肩身が狭い
「大勢の女性の中に男が一人で肩身が狭い」などのように使う「肩身が狭い」という言葉。
「肩身が狭い」は、訓読みで「かたみがせまい」と読みます。
「肩身が狭い」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「肩身が狭い」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
肩身が狭いの意味
「肩身が狭い」には次の意味があります。
・世間に対して面目が立たず、ひけめを感じる。(出典:デジタル大辞泉)
恥ずかしい思いをしたとき肩をすぼめて身を小さくしてしまう、このような様子をたとえた慣用句です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・子供たちに何かいわれるたびに、どんどん肩身が狭くなっていくようだった。
(出典:群ようこ『モモヨ、まだ九十歳』)
・いいか、いま彼女はおれたちに対して肩身が狭い思いをしている。
(出典:垣根涼介『午前三時のルースター』)
・建設室の第一班は、なにもやらんから肩身が狭いっていうわけだな。
(出典:高杉良『生命燃ゆ』)
・新婚家庭の経済は妻が担っていた当時、匂宮の屋敷をもらい受けて住んでいた中の君はただでさえ肩身が狭い。
(出典:大塚ひかり『源氏の男はみんなサイテー ―親子小説としての源氏物語』)
・男の中に女一人で、肩身が狭い思いをしとったん。
(出典:上橋菜穂子『獣の奏者 Ⅰ 闘蛇編』)
類語
・恥ずかしい(はずかしい)
意味:自分の欠点・過失などを自覚して体裁悪く感じるさま。面目ない。(出典:デジタル大辞泉)
・身の縮む思い(みのちぢむおもい)
意味:恐ろしさや緊張のあまり、体が丸まって小さくなったように感じること。(出典:デジタル大辞泉)
・身の置き所がない(みのおきどころがない)
意味:窮地に立たされ、または恥ずかしさのあまり、その場から逃げ出したい気持ちである。(出典:大辞林 第三版)
・決まりが悪い(きまりがわるい)
意味:他に対して面目が立たない。恥ずかしい。ばつが悪い。(出典:デジタル大辞泉)
・穴があったら入りたい(あながあったらはいりたい)
意味:恥ずかしくて人に顔を見られるのがつらく、どこかに身を隠してしまいたい、と思う気持ちのたとえ。(出典:とっさの日本語便利帳)