素寒貧
「素寒貧になる」などのように使う「素寒貧」という言葉。
「素寒貧」は、音読みで「すかんぴん」と読みます。
「素寒貧」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「素寒貧」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
素寒貧の意味
「素寒貧」には次の意味があります。
・貧しくて身に何もないこと。無一文であること。また、その人やさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
お金が全くなく、非常に貧しい状態を指します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・人もあろうに、こんな素寒貧の飲んだくれにくれてやるなんて!
(出典:プーシキン/中村白葉訳『大尉の娘』)
・おかげで毎月、月の半分は贅沢生活だが、月の半分は素寒貧の生活だった。
(出典:秋山駿『人生の検証』)
・だから素寒貧でいながらも、気宇だけはまあ今のリアルな青年よりは豊かだった。
(出典:吉川英治『親鸞の水脈』)
・おれの素寒貧な風体と一朱銀とは釣り合わねえとでも思ったのだろう。
(出典:松本清張『無宿人別帳』)
・素寒貧の猿はどんな仲間に出あっても尾をたれている。私はアカンのでありますと言っているのだ。
(出典:遠藤周作『ぐうたら人間学』)
類語
・無一文(むいちもん)
意味:金銭をまったく持っていないこと。一文なし。(出典:デジタル大辞泉)
・極貧(ごくひん)
意味:きわめて貧乏であること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・すっからかん
意味:何もないさま。からっぽで、中身がまったくないさま。何一つ残っていないさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・窮乏(きゅうぼう)
意味:ひどく貧しいこと。生活がひじょうに困窮すること。また、その者。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・貧寒(ひんかん)
意味:貧乏でみすぼらしいこと。転じて、内容の乏しいこと。また、そのさま。(出典: 精選版 日本国語大辞典 )