約款
「約款を定める」などのように使う「約款」という言葉。
「約款」は、音読みで「やっかん」と読みます。
「約款」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「約款」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
約款の意味
「約款」には次の意味があります。
・条約、契約などに定められている個々の条項。(出典:デジタル大辞泉)
この他に、「不特定多数の利用者との契約を処理するため、あらかじめ定型的に定められた契約条項」という意味でも使います。
わかりやすく言えば「契約を結ぶためのルール」という意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・細かな文字で記された長々しい約款の最後に、運用の結果によって保険金が払込金より上下する場合もあると記されている。
(出典:石田衣良『波のうえの魔術師』)
・契約書の原本と約款を示し、契約内容を説明する。
(出典:小野不由美『屍鬼(下)』)
・チェックアウトの時刻を過ぎると、追加料金をもらうという約款の定めがある。
(出典:姉小路祐『殺意の法廷』)
・若槻は、机の引き出しから社外秘である自社の保険契約の約款解説書を取り出した。
(出典:貴志祐介『黒い家』)
・僕は早速事務所のすぐ近くにある四谷電話局に出かけ、局内をキョロキョロしたが、どこにも約款が掲示されている気配はなかった。
(出典:木村晋介『八丈島のロックンロールーキムラ弁護士事件帖』)
類語
・定款(ていかん)
意味:公益法人、会社、協同組合などの社団法人の目的・組織・活動などに関する根本規則。(出典:デジタル大辞泉)
・条項(じょうこう)
意味:箇条書きにしたものの一つ一つ。(出典:大辞林 第三版)
・条款(じょうかん)
意味:箇条書きした、ひとまとまりの文章。(出典:大辞林 第三版)
・事項(じこう)
意味:ある物事の中の一つ一つの事柄。(出典:デジタル大辞泉)
・アーティクル
意味:契約の条約、法律などの箇条。条項。(出典:デジタル大辞泉)